導入事例
新入職員全員面談

2024年9月27日

「新入職員の定着を高めたい」そのために新入職員が直面している問題や感じている不安や悩みを早期にキャッチしたいという思いから、新入職員全員面談のご依頼をいただきました。

導入先病院プロフィール

エリア 愛知県
病床数 350床
導入サービス 新人全員面談

きっかけ

  • 新入職員や若手の離職が一定数いるが、その背景要因をつかみきれておらず、そのためその課題に対する適切な対処ができていないという課題感がある。
  • 管理職は適宜声をかけたり、話しやすい雰囲気を作るなど工夫をしているが、「職場の上司には相談しにくい」という実態があることがわかった。
  • 外部サービスによる院内相談窓口を設置すると、多くの人が相談しているという実績を見て、職場外の人であれば安心して相談できる人がいるという事実を知った。

抱えている課題

  • 新入職員でメンタル不調になる人が一定数いる。
  • 若手の離職者が一定数いるが、離職の理由が正しくつかめていないのではないかという懸念がある。またそれにより、組織としての正しい対処ができていないという課題がある。

提案内容

  • 受け待ち型の相談体制整備では、問題の早期発見が難しいため、新入職員全員一律に面談を実施しすることをご提案
  • 面談結果を看護師長にレポートし、職場での対応方法検討を検討する機会を設けることをご提案

新入職員全員面談の結果

面談対象者45名に対して弊社臨床心理士が個人面談を実施し
配慮が必要だと感じた新入職員12名(26.7%)について個人を特定できない範囲でのご報告をしました。

心理士が感じた全体傾向

①同期には相談できているが、困り事や悩みを先輩・上司に相談する方が少ない

②自身の出来不出来を周囲と比較されることに敏感

③自己評価が低めの方が多い

④叱責されることに不慣れで重く受け止めやすい

気になった発言 臨床心理士からのご提案
残業は事前申請がルールだが、未申請の時に業務指示があると残業になってしまうことがある。未申請なので残業がつかないとモチベーションが下がる。 事前申請のルールを徹底するならば、業務指示する側が残業になりそうかを確認し、必要に応じて申請を促す必要があると考えます。
自分の仕事が終わっても周囲が終わっていなければ帰りにくく、手伝うことがあるが申請していないので残業はつかないことがある。 自分の仕事が終わったら帰ることを基本として周知してはいかがでしょうか。
師長からなぜ残業しているのかと聞かれたことがあったが業務指示をこなしているだけなのでなぜと言われても困る。圧があって怖いと感じる。 管理職の言葉は基本的にパワーがあります。上記の発言自体は自然ですが、「残業になっているけどどんな業務をしているの?」などの聞き方はいかがでしょうか。

【様々な部署・病棟に配属された新入職員からの生声】

  • 人間関係は良く、先輩たちは優しくちゃんと指導してくれる
  • 師長さんはお母さんのような人でよく声をかけてくれる
  • 口調が強い人、忙しいと豹変する人が数名いて怖い
  • 怒られながら毎日仕事をしている。ストレス解消の飲酒で酒量が増えてきている
  • 先輩から「あの1年はできてるのになんであなたはできないの?」と言われたり、先輩同士で1年生の悪口を言っているのを聞くと怖くなる。
  • 「私たちとあなたたちの考える”1年生像”が違う」と言われるのが辛い
  • 早く1年生を育てなきゃ、という思いが強いのだと思うが、現段階で「先輩に指示を出せるように」と言われると荷が重い
  • 先輩に業務報告するが、「どうせ1年だから」とアドバイスをもらえない。話を聞いてもらえないと感じている